【コンテスト用シナリオ】地味カレ、夜はNO.1ホストさま!?〜この恋、背負い投げで一本勝ち〜
12
〇大学・図書館・夕方
ト書き:
春の夕日が差し込む静かな館内。
小春が窓辺の席に座り、ノートパソコンに向かっている。
画面には、書きかけの小説のタイトルが光る――
『夢のステージに立つあなたへ』
小春(モノローグ)
(あれから、レン先輩とは少し距離を置いている)
(“お姫様の夜”は、わたしにとって、夢みたいな一晩だったけど……)
(わたしは、ただの“取材相手”なんだろうな……)
ト書き:
小春が、ノートの片隅に書かれた“部誌の掲載作品の〆切まで5日”を見つめてため息。
〇大学・講義棟裏・夜
ト書き:
講義帰り、静かな中庭を歩く小春。
そこに、レンが手に缶コーヒーを2本持って現れる。
蓮「……ちょっと、いいか?」
小春「……せんぱい……」
ト書き:
ふたり、ベンチに並んで座る。
ぎこちない間。
蓮「小説、進んでる?」
小春「うん。……でも、迷ってる。ほんとに、誰かに読んでもらっていいのかって」
蓮「……じゃあ、俺にだけにでも、見せてくれないか」
小春「え……?」
蓮「俺のこと、最初から一番よく見てたのは君だろ?」
「君の目に映る“レン”が、どんな奴なのか……ちゃんと知りたい」
ト書き:
小春、驚いた表情から徐々に笑顔に。
小春「……いいですよ。でも、そっちこそ、小説はどうですか? 先輩も応募するって言ってた……」
蓮「……実はさ」
「この前、最終候補に残ったって連絡が来た。あと1週間後に、受賞作が発表されるんだ」
小春「えっ、ほんとに!?」
蓮「だから今、ホストもやめずに全力を尽くしたいんだ。……夢を諦めないために、全部を頑張るって決めた」
ト書き:
小春が、うなずいて手を差し出す。
小春「じゃあ、負けませんから。わたしも、部誌にのります!」
蓮「ふふ……“背負い投げヒロイン”に負けないようにしないとね」
〇図書館・閉館直前
ト書き:
帰ろうと立ち上がったふたり。
棚のすき間に、春の残り香のような風が通る。
蓮「小春。次に会うときは、“レン”じゃなくて“蓮”でいいか?」
小春「はい。……“地味カレ”のほうが、今は好きです」
ト書き:
小さく手をつなぐふたり。
桜の花びらが、ふわりと図書館の窓の外に舞う。
TO BE CONTINUED…
ト書き:
春の夕日が差し込む静かな館内。
小春が窓辺の席に座り、ノートパソコンに向かっている。
画面には、書きかけの小説のタイトルが光る――
『夢のステージに立つあなたへ』
小春(モノローグ)
(あれから、レン先輩とは少し距離を置いている)
(“お姫様の夜”は、わたしにとって、夢みたいな一晩だったけど……)
(わたしは、ただの“取材相手”なんだろうな……)
ト書き:
小春が、ノートの片隅に書かれた“部誌の掲載作品の〆切まで5日”を見つめてため息。
〇大学・講義棟裏・夜
ト書き:
講義帰り、静かな中庭を歩く小春。
そこに、レンが手に缶コーヒーを2本持って現れる。
蓮「……ちょっと、いいか?」
小春「……せんぱい……」
ト書き:
ふたり、ベンチに並んで座る。
ぎこちない間。
蓮「小説、進んでる?」
小春「うん。……でも、迷ってる。ほんとに、誰かに読んでもらっていいのかって」
蓮「……じゃあ、俺にだけにでも、見せてくれないか」
小春「え……?」
蓮「俺のこと、最初から一番よく見てたのは君だろ?」
「君の目に映る“レン”が、どんな奴なのか……ちゃんと知りたい」
ト書き:
小春、驚いた表情から徐々に笑顔に。
小春「……いいですよ。でも、そっちこそ、小説はどうですか? 先輩も応募するって言ってた……」
蓮「……実はさ」
「この前、最終候補に残ったって連絡が来た。あと1週間後に、受賞作が発表されるんだ」
小春「えっ、ほんとに!?」
蓮「だから今、ホストもやめずに全力を尽くしたいんだ。……夢を諦めないために、全部を頑張るって決めた」
ト書き:
小春が、うなずいて手を差し出す。
小春「じゃあ、負けませんから。わたしも、部誌にのります!」
蓮「ふふ……“背負い投げヒロイン”に負けないようにしないとね」
〇図書館・閉館直前
ト書き:
帰ろうと立ち上がったふたり。
棚のすき間に、春の残り香のような風が通る。
蓮「小春。次に会うときは、“レン”じゃなくて“蓮”でいいか?」
小春「はい。……“地味カレ”のほうが、今は好きです」
ト書き:
小さく手をつなぐふたり。
桜の花びらが、ふわりと図書館の窓の外に舞う。
TO BE CONTINUED…