スターリーキューピッド
友清くんは数回でバテバテの様子。

初心者にはハードルが高いよね。私も見てるだけで息切れしそうだったもん。

惑星でも、得意不得意あるんだな。


基本的なメニューを一通り教わり、休憩時間に。


「ねぇ、後ろどうなってる? やっぱ濡れてる?」

「濡れてる。特に真ん中と腰のあたりが」

「マジかー。ちょっと着替えてくるね」


トイレに行った友清くんを見送り、バッグから汗拭きシートを取り出す。

速乾性のある服を着てきたから、そこまでベタつきはないけど、あせもができるといけないから一応ね。

身体を拭いていると、風に乗って美味しそうな匂いが漂ってきた。

匂いの元をたどってみたら……。


「四居さん、食べる?」

「これは……鶏のササミですか?」

「うん。筋トレの後にいつも食べてるんだ。多めに作ってきたから、苦手じゃなかったら」

「ありがとうございます。いただきます」
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