私のことが必要ないなんて言わせません!【菱水シリーズ③】
そう思っていた時、ちょうど家の近くにあるカフェ『音の葉』が募集をしているのを知り、すぐに申し込んだ。
ここだと店内にあるグランドピアノが弾けるし、ビルの上階でやっているピアノ教室の先生として雇ってもらうことができたから。
だから、がんばりたかったのに―――
「望未ちゃんは張り切りすぎて空回りしただけだよ」
穂風さんが優しすぎて泣きそうになった。
「今日は小百里さんがいない日で、フロアを望未ちゃんに任せっきりにしちゃっていたから。私の方こそごめんね」
「そんな!とんでもないです!」
「これ、おわび。掃除がすんだら休憩していいよ」
穂風さんはコトンとカウンター席にフルーツパフェを置いてくれた。
「パフェだー!」
「元気になったみたいだね」
穂風さんは笑いながら、キッチンに戻っていった。
「優しすぎるよ、穂風さん」
その優しさに泣きそうになる。
ファンクラブがあるのも納得だよ!
頑張ろうと気合いを入れ直し、モップを手にした。
床を掃除しているとモップの先にゴツッとなにかぶつかった感触がした。
テーブルの下を覗くとスマホが落ちているのが見えた。
ここだと店内にあるグランドピアノが弾けるし、ビルの上階でやっているピアノ教室の先生として雇ってもらうことができたから。
だから、がんばりたかったのに―――
「望未ちゃんは張り切りすぎて空回りしただけだよ」
穂風さんが優しすぎて泣きそうになった。
「今日は小百里さんがいない日で、フロアを望未ちゃんに任せっきりにしちゃっていたから。私の方こそごめんね」
「そんな!とんでもないです!」
「これ、おわび。掃除がすんだら休憩していいよ」
穂風さんはコトンとカウンター席にフルーツパフェを置いてくれた。
「パフェだー!」
「元気になったみたいだね」
穂風さんは笑いながら、キッチンに戻っていった。
「優しすぎるよ、穂風さん」
その優しさに泣きそうになる。
ファンクラブがあるのも納得だよ!
頑張ろうと気合いを入れ直し、モップを手にした。
床を掃除しているとモップの先にゴツッとなにかぶつかった感触がした。
テーブルの下を覗くとスマホが落ちているのが見えた。