転生モブ令嬢は、死ぬ予定でした 王太子から溺愛されるなんて、誰か嘘だと言って!
 こうして5人は、わいわいがやがやと集団下校を始めたのだが……。
 校舎を出て校門に向かう途中で、行く手を阻むものが現れた。
 その名はーー。

「ロンド様……! わたしも、ご一緒してもよろしくて?」

 公爵家の令嬢、ランカ・ルアーナだった。
 金髪の縦ロールを揺らして勝ち誇った笑みを浮かべる女学生が、ユキリにとっては邪魔でしかない。

「貴様……! あれだけ痛めつけても、まだ足りないのか……!」
「駄目に決まってるでしょー!」

 真っ先に反応を示した弟が、公爵令嬢に牙を剥くよりも早く。

「待って、ユキリ……!」

 居ても立っても居られなくなった姉は、静止する殿下の声を無視して大声で叫んだ。

「ユキリちゃん……?」
「敵なんだか味方なんだか、よくわかんねぇ奴……」

 その様子を目にしたティナは目を丸くして驚き、ロンドは呆れる。
 ユキリはそんな幼馴染コンビを守るように公爵令嬢と対峙した。
 すると、彼女は不機嫌そうに顔を歪めて驚きの声をあげる。

「また、あなたですの……!?」
「ルアーナ公爵令嬢って、殿下が好きだったんですよね? 他の殿方に言い寄るのって、不誠実だと思いますけど……?」
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