転生モブ令嬢は、死ぬ予定でした 王太子から溺愛されるなんて、誰か嘘だと言って!
(私とルアーナ公爵令嬢……。2人も、異物がいるせい……?)

 ユキリは頭の中で思い浮かんだ考えをすべて打ち消すかのように、マイセルを抱きしめて悲鳴を上げた。

「いやぁあ!」

 その直後ーー。

 ユキリを包み込む光の柱が、天高く伸びた。
 誰もが眩い光に目を開けていられず、目を閉じる。

(殿下がこんなところで死ぬなんて、認めない……!)

 強い意思を込めてそう願えば、彼の肩から流れ出ていたはずの血はみるみるうちに止まり――傷口が急速に塞がっていく。

「……これは……」
「……奇跡。聖女の、回復魔法……」
「何やってんだ。アホ殿下……」

 一部始終を目にしていたティナと正ロンドの瞳が驚愕に見開かれる中ーーユイガの悪態を耳にしたユキリは、意識を失った。
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