転生モブ令嬢は、死ぬ予定でした 王太子から溺愛されるなんて、誰か嘘だと言って!
「私が復学したら、ユイガも今まで通り学校に通ってくれる……?」
「俺は殿下と姉さんの護衛だ。2人のそばにいる。何があっても、絶対に」

 瞳の奥底に強い決意を秘めた弟は、はっきりとそう宣言した。
 つまり、ユキリと殿下が2人揃って恋愛学園に通えば、彼も一緒に通学すると言うことだ。

「わかった。ねぇ、殿下。お願いがあるんだけど……。聞いてくれる?」

 マイセルにお伺いを立てれば、髪を優しく梳いていた彼の指先に力が籠もる。
 そのまま握り締めて引っ張ったら、髪が抜けてまいそうだ。

(もしかして、地雷を踏んだかな……?)

 我に返った時にはもう、すでに遅かった。
 殿下は真顔で、こちらに問いかけてくる。

「恋愛学園に復学して……。僕よりいい男がいたら、乗り換えようとしているわけじゃないよね」
「まさか。そんなわけないよ……」
「ユキリは、僕のものだよね」

 彼の機嫌を損ねたら、血の雨が降るのは間違いない。
 ユキリは恐怖で顔を引き攣らせながら言葉を紡いだ。

「と、当然だよ……。殿下より好きになれる人なんて、どこを探したっていないし……」
「よかった」
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