転生モブ令嬢は、死ぬ予定でした 王太子から溺愛されるなんて、誰か嘘だと言って!
少女の口から紡がれた言葉に驚き、思わずマイセルとともに弟へ視線を移す。
ユイガは不機嫌そうに眉を顰めるかと思いきや――口元を抑えて固まっていた。
(見覚えはないから、恋ラヴァには登場しなかった子だとは思うけど……)
まんざらでもなさそうな表情をしている以上、このまま退学になるよりは――。
きっと、ここでその手を取るように背中を押してやるべきだ。
「俺は今日、退学の手続きをするんだ」
「だ、駄目です!」
「真実の愛に目覚めたと嘘をついて、姉さん達と一緒に卒業しろとでも言うのか?」
「は、はい! ラクア先輩を幸せにできるのは、私だけなので……!」
後輩らしき少女はキャーキャーといいながら、顔を真っ赤にして小さな身体を震わせていた。
そんな女子生徒の姿を気の毒に思ったユキリは、マイセルと力を合わせて弟の後ろに回り込みーーユイガの背中を女子生徒に向かって突き飛ばした。
「な……っ」
「僕達は、先に行っているよ」
「頑張って!」
「護衛が主と行動をともにしないなどありえ……!」
叫ぶ弟を無視して、殿下とともに会場へと向かった。
ユイガは不機嫌そうに眉を顰めるかと思いきや――口元を抑えて固まっていた。
(見覚えはないから、恋ラヴァには登場しなかった子だとは思うけど……)
まんざらでもなさそうな表情をしている以上、このまま退学になるよりは――。
きっと、ここでその手を取るように背中を押してやるべきだ。
「俺は今日、退学の手続きをするんだ」
「だ、駄目です!」
「真実の愛に目覚めたと嘘をついて、姉さん達と一緒に卒業しろとでも言うのか?」
「は、はい! ラクア先輩を幸せにできるのは、私だけなので……!」
後輩らしき少女はキャーキャーといいながら、顔を真っ赤にして小さな身体を震わせていた。
そんな女子生徒の姿を気の毒に思ったユキリは、マイセルと力を合わせて弟の後ろに回り込みーーユイガの背中を女子生徒に向かって突き飛ばした。
「な……っ」
「僕達は、先に行っているよ」
「頑張って!」
「護衛が主と行動をともにしないなどありえ……!」
叫ぶ弟を無視して、殿下とともに会場へと向かった。