転生モブ令嬢は、死ぬ予定でした 王太子から溺愛されるなんて、誰か嘘だと言って!
「ここまでくれば、もう安全かな」
あれよあれよと言う間に王家の紋章が描かれた馬車に連れ込まれたユキリは、満面の笑みを浮かべてそう口にしたマイセルを不思議そうに見つめる。
「どうして、こんなところに……?」
「偶然通りかかったら、公爵令嬢が騒ぎを起こしていると聞いてね。慌てて駆けつけたんだ。間に合ってよかったよ」
「そ、そうなんだ……」
引きつった笑みを浮かべて頷いたのには、理由がある。
真横で弟が、今にも射殺しそうな視線を殿下に向けていたからだ。
(こんなの、命がいくつあっても足りないよ……!)
マイセルに言い寄られるだけでもうんざりするのに、シスコン気味のユイガにも手を焼く羽目になるなど思いもしなかった。
(お父さんが間を取り持ってくれると、一番いいんだけどなぁ……)
ユキリは期待を込めて父親をじっと見つめたが、彼の反応はどうにも思わしくない。
(爵位を失ったらどうしようって、怯えているのかな……?)
そう、呑気に考えていた時のことだった。
「ユキリは、自分が聖女だって気づいてた?」
マイセルの口から、爆弾発言が飛び出したのは。
(私が、聖女?)
あれよあれよと言う間に王家の紋章が描かれた馬車に連れ込まれたユキリは、満面の笑みを浮かべてそう口にしたマイセルを不思議そうに見つめる。
「どうして、こんなところに……?」
「偶然通りかかったら、公爵令嬢が騒ぎを起こしていると聞いてね。慌てて駆けつけたんだ。間に合ってよかったよ」
「そ、そうなんだ……」
引きつった笑みを浮かべて頷いたのには、理由がある。
真横で弟が、今にも射殺しそうな視線を殿下に向けていたからだ。
(こんなの、命がいくつあっても足りないよ……!)
マイセルに言い寄られるだけでもうんざりするのに、シスコン気味のユイガにも手を焼く羽目になるなど思いもしなかった。
(お父さんが間を取り持ってくれると、一番いいんだけどなぁ……)
ユキリは期待を込めて父親をじっと見つめたが、彼の反応はどうにも思わしくない。
(爵位を失ったらどうしようって、怯えているのかな……?)
そう、呑気に考えていた時のことだった。
「ユキリは、自分が聖女だって気づいてた?」
マイセルの口から、爆弾発言が飛び出したのは。
(私が、聖女?)