パラノイア境界線
こんな風に丸くなっていると、押し入れの中に戻ったみたいだ。
暗くて、狭くて、あの頃は嗚咽さえも堪えなければいけなかった。
ママ、ユウのこと忘れちゃったの?
ユウのこと、いらなくなった?
昼間、一緒にしてくれたお人形遊び。
ほんとは気付いてたよ。
太陽が沈んでいく頃、ママがしきりに時計を気にしていること。
『ユウ、お片付けして。そのあとは隠れんぼしましょうね』
ママの笑顔が怖かった。