家族に支度金目当てで売られた令嬢ですが、成り上がり伯爵に溺愛されました
セドリックの言葉に、お父様は静かに頷いた。
だがその背中には、かつての誇り高い公爵の姿が、ほんの少しだけ陰って見えた。
「ところで、財政が傾いたと聞きました。」
セドリックがそう切り出すと、お父様は重くうなずいた。
「……そうなんだ。持参金も謝礼も、王家から一切断られた。いや、それどころか、婚約破棄による違約金まで請求されている。」
私たちを執務室のソファーに座らせると、お父様はゆっくりと立ち上がり、周囲を見回すようにしてから、静かにドアへと向かった。
「お父様……?」
「少し、話がある。」
そう言って、ギィ……と音を立てて、執務室の扉にカギをかけた。
私は息をのんだ。
父が屋敷の中で扉にカギをかけるなど、見たことがない。
だがその背中には、かつての誇り高い公爵の姿が、ほんの少しだけ陰って見えた。
「ところで、財政が傾いたと聞きました。」
セドリックがそう切り出すと、お父様は重くうなずいた。
「……そうなんだ。持参金も謝礼も、王家から一切断られた。いや、それどころか、婚約破棄による違約金まで請求されている。」
私たちを執務室のソファーに座らせると、お父様はゆっくりと立ち上がり、周囲を見回すようにしてから、静かにドアへと向かった。
「お父様……?」
「少し、話がある。」
そう言って、ギィ……と音を立てて、執務室の扉にカギをかけた。
私は息をのんだ。
父が屋敷の中で扉にカギをかけるなど、見たことがない。