セフ彼柊くんと本気の恋
亜衣子さんと僕の関係は、一年近くも続いた
僕は身体だけの関係と分かっていながらも、いつしか亜衣子さんの心を欲しがるようになっていた
亜衣子さんは一年近く関係を続けていても、僕について多くを聞いてこない
何となく僕について深く知る事を避けているようにも感じた
僕も亜衣子さんついて深く聞くことはしなかった
仕事、好み、趣味、何となくこの一年で分かってきた事は沢山あるけど、身体を重ねる事が主で、お互いの事をもっと知るには至らず、気づけば一年の歳月が経っていた

僕のことを知って欲しい
僕を心から欲してほしい
そう思っていても、それを口にできない自分がいた

その気持ちを隠したくて、僕は行為が終わったら去ることを続けた
帰らないで。ずっと一緒にいてと言ってほしい気持ちもあったが、それを望むのはおこがましい気がして、僕は関係を持つという義務を果たしたら帰るようにしていた
それが僕の役割だから
それ以上望む事はできないから

でも、そんな日々にも限界が訪れた
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