突然、課長と秘密の関係になりました
 


「なんか楽しかったです」

 リビングには、子どもたちが小さな色紙に書いてくれたサインがたくさん飾ってあった。

 『魔王さまへ』とか書いてあるな……。

「将来有名になるかもしれないから」
と言って、みんなが書いてくれたのだが。

 まあ、ほんとうになるかもしれないな。

 二世俳優とか多いもんな、と思っていたその日の夜。

 朱鷺子から電話がかかってきた。

『昴さんが舞台から落ちて怪我したんですってっ。
 あんたたちも来てっ』

 和やかな冬休みの最後に、なんてことっ、と思い、みんなで駆けつけたが、昴は元気だった。

「いや~、たいした怪我じゃなかったんだけど。
 今日、マネージャーが休みだったんで、別のマネージャーがついてたんだけど、大騒ぎしちゃって」

「輸血になるかもしれないと思って、一彩を呼んじゃったわ」
と朱鷺子は言う。
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