突然、課長と秘密の関係になりました
 


 社食でも令美はその話をしたので、彰宏も隣のテーブルで聞いていたようだった。

 その日、遅くに帰ってきた浩司に彰宏が言う。

「お前、どういうつもりでこんなものをアップしたんだ。
 失礼だろうが」

 いや、失礼だろうがというあなたが、よく考えたら失礼ですけどね、
と一彩は苦笑いして聞いていた。

 味は悪くなかったんですよ。

 SNS、味はアップできませんけどね……。

「だって、嬉しかったんだもん、一彩ちゃんの料理。
 朱鷺子さんはお惣菜が多いし」
と言ったあとで、

「いや、朱鷺子さんが選んでくるお惣菜、いつも美味しいですよ」
とよくわからないフォローを入れていたが、朱鷺子は、

 あら、と喜んでいた。

 まあ、この人、家事はできなくても私の魅力は損なわない、と思ってる人だからな、と一彩は思う。
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