突然、課長と秘密の関係になりました
 立ち尽くし、彼を見つめる一彩に母親が、
「あら、一彩。
 あなた、もしかして、鴻上さん、知ってるの?

 一彩はオペラとか観ないと思ってたわ」
と言って笑う。

 いや、その素晴らしい声は、劇場じゃなくて、スーパーで聴きましたね。

 そのとき、後ろで、
「すみません。
 遅れました」
ともっとよく聞く声がした。

「息子の彰宏です」
とダンディなおじさまが微笑み紹介してくれる。

 いや、紹介されなくても知っているのだが……。

 一彩は彰宏を振り返り言った。

「わかったんですよ、課長」

「なにがだ……」
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