突然、課長と秘密の関係になりました



 煉瓦造りの店の中。

 一彩が予約していた名前を告げると、母親たちは先に到着していたらしく、個室に通された。

「遅れまして、すみません」
と言いながら入ったとき、見たことのある人がいた。

 見たことあったのは、うちの母親ではない。

「はじめまして、一彩さん。
 鴻上です」
と素敵な声のその人は立ち上がり、頭を下げる。

 この人、何処かで見た。

 っていうか、このいい声、何処かで聞いた……。

 いや、それ以前に今、この人の口から、ものすごいパワーワードが飛び出した気がするんだけど。

 脳が拒否している。
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