推しにガチ恋ってアリですか⁉︎
「それから15年もの歳月が経ち、姫の16歳の誕生日が近づいていました」
そこへ現れたのは、十六夜さん演じる姫。
しかしその格好は一見一般人のよう。
でもこれが両陛下の考えなんだ。
だから、この時の姫はまだ自分が王女ということを知らないの。
「おばさん、私はいちご詰みに行ってくるわ!」
さすが演劇部。
セリフもハキハキしていて、表情も輝いてる。
さっきからザワザワし始めた観客。
やっぱり演技力もそうだけど、外見が華やかだもんね。
そして森へ出かけた姫が会うのは。
「……あれは誰だろう?とても綺麗な方だ」
高峰くん演じる、隣の国の王子!
私はなぜか、胸が詰まるような動悸を感じる。
ざわめきが一層大きくなった。