推しにガチ恋ってアリですか⁉︎



「瑠亜、おめでと。散々私たちに迷惑かけたんだから、絶対、幸せになりなさい」

「涼香ぁ……」

「俺はこれからも瑠亜の側にいるからな。アイツになんかされたらすぐ言えよ」

「秀馬くんっ……」

「まぁ、うまくいって何よりだよね。またダブルデートしよ」

「野柳くん〜……」



私は、涙に濡れた顔をみんなに向けた。



「みんな、大好き……!」

「瑠亜、それを言うべき人はもう一人いるでしょ」



クスリと笑った涼香が、私の後ろに目を向けた。

振り返ると、いつのまにか微笑みを携える私の彼氏が。



「ふふっ、そうだね」



私は高峰くんに向き直った。



「高峰くん……大好きっ」

「ん、俺も」



頭を撫でる手が心地よい。

されるがままになっていると、野柳くんが苦笑混じりのため息を吐いた。



「あーもー、お前らどんだけ見せつけるんだよ!」



すると、今まで私たちの方を見ていたクラスメートがどっと湧いて。



「ひゅーひゅーっ」

「お似合いだよ〜」

「るありんカップルさいこー!」



私たちは、祝福に包まれてフワリと笑った。


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