溺愛する身代わり姫を帝国王子は、逃さない。
第5話
再度伸ばしてきたレイカルド様の手を振り払って、私はずるずると尻ごみしてゆく。
ある程度の距離を置いたあと、私はすぐさま両膝を立てて両手をついた。
私は、上官である巫女姫同様に、地面に額がつくくらいに、深々と頭を下げる。
「本当につれないな、ルアンは」
レイカルド様は、ぼやいて嘆息をつく。
私のもとへ来ると、レイカルド様はその両肩を大きく引きあげた。
「だ、だから!」
私は、激しく抗い、振り払おうとする。
レイカルド様は、手早く私の膝裏へ手を差し入れた。
そのまま身軽に、私の身体を両腕で抱きあげたレイカルド様は、自分の胸奥へ押しこめてしまう。
「僕に逆らうな、ルアン」
何か言いかけた私に、耳近で低い声音で威圧したレイカルド様は、その場から踵を返す。
圧巻な彼の言動の数々に、私は思わず身体を強張らせてしまった。
「これは、どうゆうこと、なのでしょうか?」
ハレット様も体勢を整え、レイカルド様へついてゆく。
困惑を隠しきれない巫女姫が、おそろおそろと口を挟んできた。
「ルアンは貰ってゆく。それは構わないことだろう?」
「ですが」
「これ以上、口を挟むな。すぐさまこちらで、正式な手続きはふんでおく。そなたが気にすることは何もない」
レイカルド様は、巫女姫に振り向くことなくそう冷厳と言い、その場をあとにした。
私は、断言するレイカルド様の言動に怯えていた。
それでも暖かくて妙に心地よいしなやかな胸元を深く感じてしまい、極度に疲労し朦朧としてきた私は、そのまま意識を手放したーー。
再度伸ばしてきたレイカルド様の手を振り払って、私はずるずると尻ごみしてゆく。
ある程度の距離を置いたあと、私はすぐさま両膝を立てて両手をついた。
私は、上官である巫女姫同様に、地面に額がつくくらいに、深々と頭を下げる。
「本当につれないな、ルアンは」
レイカルド様は、ぼやいて嘆息をつく。
私のもとへ来ると、レイカルド様はその両肩を大きく引きあげた。
「だ、だから!」
私は、激しく抗い、振り払おうとする。
レイカルド様は、手早く私の膝裏へ手を差し入れた。
そのまま身軽に、私の身体を両腕で抱きあげたレイカルド様は、自分の胸奥へ押しこめてしまう。
「僕に逆らうな、ルアン」
何か言いかけた私に、耳近で低い声音で威圧したレイカルド様は、その場から踵を返す。
圧巻な彼の言動の数々に、私は思わず身体を強張らせてしまった。
「これは、どうゆうこと、なのでしょうか?」
ハレット様も体勢を整え、レイカルド様へついてゆく。
困惑を隠しきれない巫女姫が、おそろおそろと口を挟んできた。
「ルアンは貰ってゆく。それは構わないことだろう?」
「ですが」
「これ以上、口を挟むな。すぐさまこちらで、正式な手続きはふんでおく。そなたが気にすることは何もない」
レイカルド様は、巫女姫に振り向くことなくそう冷厳と言い、その場をあとにした。
私は、断言するレイカルド様の言動に怯えていた。
それでも暖かくて妙に心地よいしなやかな胸元を深く感じてしまい、極度に疲労し朦朧としてきた私は、そのまま意識を手放したーー。