溺愛する身代わり姫を帝国王子は、逃さない。
第4話
警告された私は、ぎくりと身体を大きく震わせ、レイカルド様を仰ぎ見る。
「……僕としては、あまりその権力を誇示したくはないけど、抗うならば仕方ない。ルアンには協力して欲しいから、従って貰うよ」
「協力って……?」
「僕の内に沈む邪神の欠片を、よりよく抑制するためだけど?」
「よ、抑制?」
「そうだよ。だからルアンの内にある光の鼓動、利用させて貰う」
レイカルド様は、そう言って私の耳朶に噛み付いてきた。
「やっ。どうして、私なのですか?」
「どうしてって」
「あのっ、私の出自、しっかりと調べましたか?」
私は、身悶えて逃げようとする。
レイカルド様の細身のわりにはしなやかで逞しい腕でしっかりと抱えこまれているので、上手くは動けない。
「出自?」
「そ、そうです。あまり言わないように言われているのですが、あとあと面倒だから話します」
「へえ、どうゆうこと?」
「実は私、村育ちなのです」
「村育ち?」
「ええ。今は認知されていますが、隠し子なのです。捕虜となる適度の姫君がいなくって、父王様に探し出され、デスリスク帝国へ連れて来られたのです」
「へえ。そうなのか」
ふーんと、レイカルド様は鼻を鳴らす。
必死に言い募る私を解放する気配は、一切ない。
「ええ。だから巫女としてもそうですが、姫君の生活も教養も、短い準備期間に受けただけです」
私は、大きく頷きながら言う。
レイカルド様は、相変わらず面白げにこちらを見ているだけだった。
「それでもさ、ルアンは一国の姫君ならば、このデスリスク帝国のことくらい、わかってないと」
「そうですが」
「名前や色違いの双眸とか、僕の素性に気づけなかったのかい?」
「た、確かにそうですが。帝王様とはここへ到着した当初に拝謁しました。ですが王子様方とはありませんので」
「そうかもしれないけど」
「その件に関しては、数々の無礼、本当に申し訳ありません」
私は、レイカルド様に言われたとおりだと思っている。
名ばかりとはいえ一国の姫君として不覚極まりない数々の現況に、私はすまなさそうに素直に謝った。
警告された私は、ぎくりと身体を大きく震わせ、レイカルド様を仰ぎ見る。
「……僕としては、あまりその権力を誇示したくはないけど、抗うならば仕方ない。ルアンには協力して欲しいから、従って貰うよ」
「協力って……?」
「僕の内に沈む邪神の欠片を、よりよく抑制するためだけど?」
「よ、抑制?」
「そうだよ。だからルアンの内にある光の鼓動、利用させて貰う」
レイカルド様は、そう言って私の耳朶に噛み付いてきた。
「やっ。どうして、私なのですか?」
「どうしてって」
「あのっ、私の出自、しっかりと調べましたか?」
私は、身悶えて逃げようとする。
レイカルド様の細身のわりにはしなやかで逞しい腕でしっかりと抱えこまれているので、上手くは動けない。
「出自?」
「そ、そうです。あまり言わないように言われているのですが、あとあと面倒だから話します」
「へえ、どうゆうこと?」
「実は私、村育ちなのです」
「村育ち?」
「ええ。今は認知されていますが、隠し子なのです。捕虜となる適度の姫君がいなくって、父王様に探し出され、デスリスク帝国へ連れて来られたのです」
「へえ。そうなのか」
ふーんと、レイカルド様は鼻を鳴らす。
必死に言い募る私を解放する気配は、一切ない。
「ええ。だから巫女としてもそうですが、姫君の生活も教養も、短い準備期間に受けただけです」
私は、大きく頷きながら言う。
レイカルド様は、相変わらず面白げにこちらを見ているだけだった。
「それでもさ、ルアンは一国の姫君ならば、このデスリスク帝国のことくらい、わかってないと」
「そうですが」
「名前や色違いの双眸とか、僕の素性に気づけなかったのかい?」
「た、確かにそうですが。帝王様とはここへ到着した当初に拝謁しました。ですが王子様方とはありませんので」
「そうかもしれないけど」
「その件に関しては、数々の無礼、本当に申し訳ありません」
私は、レイカルド様に言われたとおりだと思っている。
名ばかりとはいえ一国の姫君として不覚極まりない数々の現況に、私はすまなさそうに素直に謝った。