最強パティシエは、幼なじみに恋をする
傾いたゴールゲートを支え、絶望で体がガチガチになっている私のそばに、誰よりも早く駆け寄ってきたのは、湊斗だった。
彼の顔には、ゲートが倒れずにすんだことへの安堵の色と、私を心から心配する気持ちが感じられた。
湊斗は、周りのざわめきなど気にも留めず、何も言わずに、ただ、そっと私の肩に手を置いた。
「っ!」
その突然の温かさが、凍りついてしまった私の胸に、かすかな、けれど確かな光を灯してくれた。
「湊斗……っ」
冷たい冬の校庭に、一筋の温かい陽だまりが差し込んだようだった。