組長様は孤独なお姫様を寵愛したい。

ところで…

「どうして知ってるんですか…？」


「何を？」


「私がぐっすり眠ってたこと…です。」



それに起きたばかりのタイミングで来るなんて偶然だとは思えないし…。



「…なんでだろーね。」


濁された…？？

今返事をするまでに間があった気がする。




とその時、部屋の襖が開いて明らかに体格のいい男の人が入ってきた。



「頭、やっぱりここに居ましたか。」



それは橘さんの右腕の羽山さんだ。



「羽山、オンナの部屋に許可も取らず入るもんじゃないよ。」


早速入ってきた羽山さんに向かってそう言う橘さんだけど、
…自分は気配消してまで入ってきましたよね…？


と思わず言いそうになる。