探偵男子たちが強すぎる
「何してるの……」
「落ちたせいで体の左側痛くてさ。おんぶして」
左から落ちたんだ……
「だからって女子におんぶを頼むのはっ、どうなのかな?」
「君ならいけるいける。……だっておれそこまで軽くないのに平気そうじゃん?たのもしー」
このままおろすとまた、誰かにぼしゅーをかけるのかもしれないし、もうこのまま運ぶしかないか。散策はいつでもできるからね。
「静空くんは何組なの?」
「隣だよ」
わたし、二組なんだけど……
「えっと……どっち?」
「三組」
運びながら校舎へと戻り、次の授業がイヤだと言う静空くん。上履きに履き替えたあとも、おんぶしてと言われ教室までなんとか運びきった。
「ありがとー。これで午後の体育の体力もちそう」
「そ、それは良かったね……」
わたしはなかなかに疲れた。
「それじゃあ、体育頑張ってね。わたし教室戻るから」
「うん。……あ、その前に一個だけいい?」
後ろを向きかけたところで止まれば、静空くんは黒い瞳を細め口角をあげてわたしを見る。
「仲良くしようね。これから長い付き合いになるだろうからさ」
「長い付き合い……?」
残りの中学生活のこと、だよね?もう二年はないけど、一年半くらいはあるわけだし。
「そうだね。隣のクラスだと行き来しやすいから仲良くしてくれるとわたしも嬉しい」
「おれも。……うーそろそろ着替えないとだ。それじゃまたね」
「うん」
ひらひらと手を振り、ダルそうに静空くんは教室へ入っていったのを見て、わたしも教室へと戻った。