探偵男子たちが強すぎる

「桜木蓮佳。君はなかなかに過保護な父を持っているね。君のお父さんは、お友達であり同じ探偵をしている残りのメンバーの親に君の護衛を依頼。そして宝田くんたちは依頼を共に解決へ導く仲間として学園へ………」

わずかな沈黙の後、白河くんはくつくつと笑いだし、すぐにそれは嘲笑(ちょうしょう)へと変わった。

「はぁ……ほんと、まんまと僕の計画に乗ってくれて助かったよ」
「お前っ……」

壱弥くんが一歩踏み出せば、わたしたちを囲う不良くんたちが反応し、距離をつめる。
白河くんに近付けさせないための作戦でもあるみたいだ。

「年々探偵事務所が減っていると調べが出ていたのに、残っている探偵があまりにも優秀すぎる……だからと言って、直接事務所へ乗り込むなんてことは僕達も無謀過ぎるのは分かっているからね」

直接的ではなく間接的に行くことにした、と。白河くんは淡々と話す。

「ここで質問。親の大事なものはなんだと思う？仕事やお金じゃない。……家族だ。そして自身の子供だよ。もしそれが」

"傷付けられたら？"──白河くんの顔は今まで一度も見たことがないほど、とても冷たいものだった。

「……はーん、なるほど。そんでウチら探偵事務所の娘、息子を集め叩けば、君らを探る有能な探偵が不良から遠ざかる……そういう魂胆かいな」
「うん、理解が早くて助かるよ」