探偵男子たちが強すぎる
この声の主は誰か、思い出すよりも先に、男の子が自身で面を外し顔をあらわにした。
「……っ白河くん」
名前を呼べば、白河くんは学園で見せてくれていた笑顔と遜色ない笑顔を浮かべる。
「やぁ蓮佳ちゃん。君が……君達がここに来てくれて嬉しいよ」
嬉しい?
「それ、どういう意味なわけ?星原の生徒会長がここで何してる」
「僕がここにいる理由かい?簡単だよ。……世間で不良と呼ばれる人間は、厄介扱いされ、虐げられる」
「……個々の行いのせいやないのか」
壱弥くんも夏音くんも、至って冷静だ。白河くんを知らないヒバリちゃんたちも。
「そうだね。ケンカや揉め事は日常的だ。だから僕らに更生をうながす警察がいる。悪さをした不良を特定できる警察と繋がりを持つ探偵がいる」
だから、色々な場所にいた不良たちがずいぶんと過ごし辛くなった、と。
さらに白河くんは続ける。
「僕はその声を聞いて、こうして君達を招いたのさ。警察と繋がりのある有能な探偵社を潰したくて。……ただ、君達全員が学園に集まってくれるかは、大きな賭けだったけれどね」
……ああ、全て最初から仕組まれていたんだ。
謎の依頼は、全て白河千景が企てたもの。
そこから依頼主探しもこのナワバリ観光も全部──
「ウチらはまんまと、会長さんの手のひらの上で転がされてたっちゅうことか」
夏音くんの表情は、悔しい気持ちと怒りがまざり合い、ギリギリ平静を保っている。
「……っ白河くん」
名前を呼べば、白河くんは学園で見せてくれていた笑顔と遜色ない笑顔を浮かべる。
「やぁ蓮佳ちゃん。君が……君達がここに来てくれて嬉しいよ」
嬉しい?
「それ、どういう意味なわけ?星原の生徒会長がここで何してる」
「僕がここにいる理由かい?簡単だよ。……世間で不良と呼ばれる人間は、厄介扱いされ、虐げられる」
「……個々の行いのせいやないのか」
壱弥くんも夏音くんも、至って冷静だ。白河くんを知らないヒバリちゃんたちも。
「そうだね。ケンカや揉め事は日常的だ。だから僕らに更生をうながす警察がいる。悪さをした不良を特定できる警察と繋がりを持つ探偵がいる」
だから、色々な場所にいた不良たちがずいぶんと過ごし辛くなった、と。
さらに白河くんは続ける。
「僕はその声を聞いて、こうして君達を招いたのさ。警察と繋がりのある有能な探偵社を潰したくて。……ただ、君達全員が学園に集まってくれるかは、大きな賭けだったけれどね」
……ああ、全て最初から仕組まれていたんだ。
謎の依頼は、全て白河千景が企てたもの。
そこから依頼主探しもこのナワバリ観光も全部──
「ウチらはまんまと、会長さんの手のひらの上で転がされてたっちゅうことか」
夏音くんの表情は、悔しい気持ちと怒りがまざり合い、ギリギリ平静を保っている。