ダストリコリズ
ダストリコリズ

物事には、何にでも裏がある。裏である闇があってこそ、全ては光る。

───槇都爾基(マキト・ニキ)は一年前にブラウン管デビューしたばかりの少女であった。小さい頃、テレビで見た可愛いアイドル女優に憧れ、現在の職業を目指す。それは決して楽な道ばかりではなく・・・前も後ろも解らないニキにとっては苦しいという言葉他ない。自分になりに、頑張ったつもりだった。頭も下げたくない人間にだって、アイドルになるためには下げなければならなかったし、面白くない事にも笑わなければならなかった。
苦しさ、楽しさ、苦しさ・・・その積み重ねで、やっと彼女はデビューが出来た。16の時である。
14の時に受けた映画の主演オーディションに、奇跡的に合格したのだ。
・・・それには、ニキの姉である莉夜(リヤ)も喜んでくれた。姉は一番に妹の事を応援している。合格の時、姉妹は抱き合って喜んだ。
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