婚約破棄されたので王妃目指します
「そうです、私はアリシア。聖女として浄化の仕事をしています。」

彼女の声は穏やかでありながらも、どこか強い信念が感じられた。

私は一瞬、言葉を失った。

目の前にいる彼女が、まさに聖女として世間に知られる人物だという事実に、ただ驚くばかりだった。

聖女として名を馳せたアリシアが、なぜ今、セオドリックの元にいるのか。

それが一体どういう意味を持つのか、私はその先の話を待ち望んでいた。

「セオドリック、アリシア、どうしてここに?」

再び口を開くと、セオドリックは少し間をおいてから答えた。

「彼女は、僕のリヴェラ家が面倒を見ることになったんだ。」

セオドリックが言うと、私は思わず目を見開いた。

彼女の頭の中で、言葉がうまく繋がらなかった。
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