婚約破棄されたので王妃目指します
「そうなの?」

私は半信半疑で聞き返す。

目の前にいるのは聖女アリシア。

彼女がなぜ、セオドリックと一緒にいるのか、その理由がわからない。

普通、聖女はどこか高い位置にいる存在であり、家族に取り込まれることはないと思っていた。

でも、それよりもエリサを不安にさせたのは、セオドリックの言葉の先にあるものだった。

「もしかして、結婚したら、3人で暮らすの?」

私の心に、胸騒ぎのようなものが広がっていく。

自分とセオドリックの結婚生活を描いていたはずなのに、アリシアがその未来に入り込んでくることを考えると、心の中に不安と混乱が押し寄せてきた。

「でね、エリサ。悪いんだけど。」

セオドリックはどこか躊躇いがちに言葉を続けた。

「何?」

私はその言葉にドキッとした。

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