あいうえお
何もない朝。
鏡に見える可愛いネイル。周りからは地雷と呼ばれるメイク。金色の髪。耳と舌に輝くピアス。これが自分らしくいられる私。
この姿で生きるために中学で勉強を頑張った。
中学時代の人が誰もいない高校へ進学した。
そして高校では周りを気にせず1人で自由に過ごす。
なんも変哲のない無い登校路を今日も自転車を漕ぐ。そろそろ5月で少し暑い。出来れば日傘を指して歩いて行くか、電車で行きたいところだが、家から学校までのいい距離の電車は無いし、歩いていくには遠い。
まぁこのくらいなら苦では無い。
教室は、まだ誰もいない。仲間がいないと生きていけなそうな奴らが登校するまで、いつもメイク直しをしている。
「はぁ、汗で前髪もメイクも崩れちゃったぁ。」
なんて独り言を呟く。まぁこんなことは慣れてるんだけれど。これでメイクも直して、クラスメイトが登校し出してきたら携帯を弄るだけというのが私の計画のはずだったのだが、。
毎日のように絡んでくる男がいる。
「あ、菜乃ちゃんだー。もしかしてネイル変えた?かわいー」
そう、この男。名前は、、覚えてないが、クラスで人気のある人だ。髪型は黒のマッシュで、誰がみてもザ優等生って感じの人だ。はっきりと言って苦手なタイプの人だ。
「変えたけど、なに?」
私は無視するのもあれな気がして、適当に返して会話を終わらせたいのだが、そうもいかなそう。
「やっぱ変えたよね。ピティちゃんかわいいね」
周りの視線が痛い。どうもこの男は女子にモテるようで、その女子に絡まれでもしたら私の理想は崩れてしまう。
だからもう話しかけないでほしい。
「ごめん。話しかけないで。集中してるから」
彼はポカンとした顔をしてる。まさか話しかけないでとは言われると思ってなかったらしい。
「え!ひどーい。菜乃ちゃん。俺傷ついたぁ!」
なんだこの人は話しかけないでって言ったはずなのに。後軽々しく菜乃ちゃんなんて出来れば呼ばないでほしい。
逃げるためにトイレへ駆け込んだ。
個室にはいると後から入ってきた女子の声が聞こえた。
「松原さんってさぁ、自分のことかわいいって思ってそうだよね笑」
「それな!ぶっちゃけメイクで全部誤魔化してる感じ!」
聞きたくない聞きたくない聞きたくない。
自分で自分をかわいくしてなにが悪い。
自分を可愛いって思って生きてなにが悪い。
本当にムカつく。
あんな友達とつるんでばっかいないで自分の好きを見つければいいのに。
私は、悪口を言っていた女子を睨み付けてトイレから出て教室に戻った。
元はと言えばあの男が話しかけてこなければ、ほっといてもらえたのに。
あの男にまで怒りが沸いてきた。
今日はもう帰ろう。授業を1日抜け出したところで怒られない。
私は真っ暗な革のスクバを片手に学校から出ていった。
とはいっても1限からサボると暇だな。
とりあえずラクドでハンバーガー食べるか。
すると後ろから嫌な気配を感じた。
「菜乃ちゃーん!サボり?」
こんなに嫌な予感が当たることはほぼないだろう。
なんでこの男がここにいるのだろうか。
「あなたが話しかけてきたせいです。」
「え?原因俺?何か悪いこと言ったかなぁ。」
鏡に見える可愛いネイル。周りからは地雷と呼ばれるメイク。金色の髪。耳と舌に輝くピアス。これが自分らしくいられる私。
この姿で生きるために中学で勉強を頑張った。
中学時代の人が誰もいない高校へ進学した。
そして高校では周りを気にせず1人で自由に過ごす。
なんも変哲のない無い登校路を今日も自転車を漕ぐ。そろそろ5月で少し暑い。出来れば日傘を指して歩いて行くか、電車で行きたいところだが、家から学校までのいい距離の電車は無いし、歩いていくには遠い。
まぁこのくらいなら苦では無い。
教室は、まだ誰もいない。仲間がいないと生きていけなそうな奴らが登校するまで、いつもメイク直しをしている。
「はぁ、汗で前髪もメイクも崩れちゃったぁ。」
なんて独り言を呟く。まぁこんなことは慣れてるんだけれど。これでメイクも直して、クラスメイトが登校し出してきたら携帯を弄るだけというのが私の計画のはずだったのだが、。
毎日のように絡んでくる男がいる。
「あ、菜乃ちゃんだー。もしかしてネイル変えた?かわいー」
そう、この男。名前は、、覚えてないが、クラスで人気のある人だ。髪型は黒のマッシュで、誰がみてもザ優等生って感じの人だ。はっきりと言って苦手なタイプの人だ。
「変えたけど、なに?」
私は無視するのもあれな気がして、適当に返して会話を終わらせたいのだが、そうもいかなそう。
「やっぱ変えたよね。ピティちゃんかわいいね」
周りの視線が痛い。どうもこの男は女子にモテるようで、その女子に絡まれでもしたら私の理想は崩れてしまう。
だからもう話しかけないでほしい。
「ごめん。話しかけないで。集中してるから」
彼はポカンとした顔をしてる。まさか話しかけないでとは言われると思ってなかったらしい。
「え!ひどーい。菜乃ちゃん。俺傷ついたぁ!」
なんだこの人は話しかけないでって言ったはずなのに。後軽々しく菜乃ちゃんなんて出来れば呼ばないでほしい。
逃げるためにトイレへ駆け込んだ。
個室にはいると後から入ってきた女子の声が聞こえた。
「松原さんってさぁ、自分のことかわいいって思ってそうだよね笑」
「それな!ぶっちゃけメイクで全部誤魔化してる感じ!」
聞きたくない聞きたくない聞きたくない。
自分で自分をかわいくしてなにが悪い。
自分を可愛いって思って生きてなにが悪い。
本当にムカつく。
あんな友達とつるんでばっかいないで自分の好きを見つければいいのに。
私は、悪口を言っていた女子を睨み付けてトイレから出て教室に戻った。
元はと言えばあの男が話しかけてこなければ、ほっといてもらえたのに。
あの男にまで怒りが沸いてきた。
今日はもう帰ろう。授業を1日抜け出したところで怒られない。
私は真っ暗な革のスクバを片手に学校から出ていった。
とはいっても1限からサボると暇だな。
とりあえずラクドでハンバーガー食べるか。
すると後ろから嫌な気配を感じた。
「菜乃ちゃーん!サボり?」
こんなに嫌な予感が当たることはほぼないだろう。
なんでこの男がここにいるのだろうか。
「あなたが話しかけてきたせいです。」
「え?原因俺?何か悪いこと言ったかなぁ。」

