奥さまが恋に落ちるまで
しかし、それは私の間違いだったようで、その後まもなく、翼は学校に行くのが嫌だと言い出した。
「どうしたの?意地悪する子がいるの?」
そう尋ねても、ハッキリ答えてくれなくて困ってしまった。
「僕がうまいこと聞いておくから」
夫がそう言ってくれたので、そこは任せることにした。
いともあっさりと翼から真実を聞き出した夫は、可笑しそうに、
「一言で言ってしまえば、モテすぎて辛いってことみたいだよ。本人がハッキリそう言ったわけではないけど、要約するとそういうこと。だから、そこまで心配しなくて大丈夫」
いじめなどではなくてよかったと安堵すると共に、息子の気持ちを全く読み取れなかった自分のことを責めてしまった。
落ち込む私に、
「気にすることないよ。桜子さんはずっと女子だけの世界で生きてきたんだし、共学ならではのゴタゴタがわからなくても無理もないって」
「どうしたの?意地悪する子がいるの?」
そう尋ねても、ハッキリ答えてくれなくて困ってしまった。
「僕がうまいこと聞いておくから」
夫がそう言ってくれたので、そこは任せることにした。
いともあっさりと翼から真実を聞き出した夫は、可笑しそうに、
「一言で言ってしまえば、モテすぎて辛いってことみたいだよ。本人がハッキリそう言ったわけではないけど、要約するとそういうこと。だから、そこまで心配しなくて大丈夫」
いじめなどではなくてよかったと安堵すると共に、息子の気持ちを全く読み取れなかった自分のことを責めてしまった。
落ち込む私に、
「気にすることないよ。桜子さんはずっと女子だけの世界で生きてきたんだし、共学ならではのゴタゴタがわからなくても無理もないって」