クールな同期は、私にだけ甘い。

休憩時間になり、人気のない給湯室で蓮と二人きりになった。

「最近、俺たちのことが噂になってるな。お互い、隠しきれてないんじゃないか?」

蓮が、楽しそうに肩を揺らす。

「もう、蓮のせいだよ。私、顔に出やすいんだから。こんなんじゃ、すぐにバレちゃいそう」

「ははっ。それだけ、琴音が幸せそうだということだよ」

蓮の言葉に、胸がキュンとする。

確かに、最近はすごく幸せだ。蓮の言う噂とは、もちろん私たちの交際疑惑。

隠しきれない幸福感が、きっと私たちの表情に現れているのだろう。

私と蓮の心は、以前よりもずっと強く繋がっている。その事実は、私に深い安堵と温かい幸福感を与えてくれた。


蓮と恋人関係になったことで、私たちの仕事への向き合い方もさらに深化した。

蓮の企画力と私のデザイン力は、互いに相乗効果を生み出している。

以前はそれぞれの専門分野を尊重しつつも、どこか線引きがあったように思う。

だけど、今は違う。互いの思考の根幹まで踏み込み、より本質的な部分で意見をぶつけ合うことができるようになったんだ。
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