心理カウンセラーと傾国美男(イケメン)と社内公募婚~導きたいのに私が甘く導かれてます~
「キャーッ!パパ初々しいわね~。」
「ママ、カメラ!これを編集して結婚式で流そう」

名前を呼ぶ呼ばないでこうも盛り上がれる?
何度も言うけど私は社内公募での結婚に同意してない。

「早く食事にしようよ」

多分、彼が発さなければこのまま続いてたと思う。
まさかご両親にここまで歓迎されるって彼は私の何を勧めたのか?
彼が私の何を知ってるのか?
謎のまま私はダイニングテーブルの一番端の席に座った。


「たーくさん食べてね」

ふふっと笑って奥様とメイドさんが豪華な食事をテーブルいっぱいに並べていく。
久しぶりの一家団欒を明るい奥様の笑い声が食卓に華を添えてくれる。

「頂きすぎて満足です」

心からの声と笑顔。
隣に座る彼が居なければもっと美味しいと思うのだが…
本当に感情が読めない!
いくら社長になりたいからと言って社内公募での結婚で良いって意味が分からない。

「千湖さんワインも」

いつの間にか変わった名前呼びと社長からのお勧めを断れるはずもない。
グイグイとアルコールを胃に流しこんでほろ酔い加減がちょうどいい。

「凄くこのワイン美味しいです~」

こんな礼儀も断りも出来ない女どこが良いのやら…
お金持ちって本当に謎。
飲むのを止めるわけでも無い隣の彼は知らん顔でワイングラスを口に運んでる。
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