絆の光は未来へ
病院という管理された環境から離れて、これまでと同じようにリハビリを続けられるだろうか?

高次脳機能障害による集中力の低下や疲労感は、まだ完全には消えていない。もし、また光希に心配をかけてしまったら……。

それでも、あゆかの心には、光希の言葉が響いていた。

「諦めなければ、必ず夢は叶う。俺が、その道を全力でサポートするから」

そして、浴室で彼が言った。

「治ったら、覚悟しておけよ。最後まで、とことん付き合ってやるからな」

このという言葉。彼の声が、彼女の背中を優しく押してくれた。

「大丈夫。光希がいる。それに、蓮もいる」

あゆかは、自分の薬指に輝く指輪をそっと撫でた。この外泊は、看護師という夢への、そして光希との未来への、大切な一歩なのだ。
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