絆の光は未来へ

過去の痛みと無償の愛

浴室であゆかを抱きしめながら、光希の脳裏には遠い過去が記憶が蘇ってきた。

「汚れるから!私に触らないで!」

あゆかが絶望的に叫ぶその言葉は、まるで時を遡るように、光希自身がかつて口にした言葉と重なって聞こえた。


あの日、自分のホスト時代の一番最後に身体を売った時、俺もまた同じように叫んでいたのだ。

「触らないでくれ!俺は汚れているんだ。あゆかのような純粋な人間が、俺なんかに触れるべきじゃない。俺は...俺は汚れた人間なんだ」

光希は自己嫌悪に満ちた声で叫び、あゆかから距離を取ろうとした。彼は自分の過去が、愛する人を汚してしまうのではないかと恐れていた。

しかし、あゆかは違った。彼女は光希の言葉を静かに聞き、そっと彼に近づいた。

「光希、私は何も汚れないよ。あなたが過去に何をしていたとしても、今のあなたは私が愛する人。過去は変えられない、未来は一緒に作っていけるから」

あゆかは、触れるのを抵抗する光希を優しく抱きしめた。

その温かな腕の中で、光希は初めて本当の意味で受け入れられたと感じた。

「あなたは汚れてない。私にとって、あなたはとても大切で、美しい人。過去がどうであれ、あなたを愛している」
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