絆の光は未来へ
「消毒方法も考えましょう。煮沸消毒が基本だけど、消毒乾燥機タイプも主流よね」

「感染防止の観点からは、しっかり滅菌できるものを選びたいね」

二人の会話は、いつしか専門的な話題に発展していく。
ベビーベッドのコーナーでは、より実践的な議論が始まった。

「SIDS予防のガイドラインを考えると、マットレスは硬めがいいね」

「うつ伏せ寝を防ぐためにも、適度な硬さは必要だよねぇ。でも新生児の体圧分散も考慮したい」

光希は医師として、あゆかは看護師として、それぞれの専門知識を持ち寄って検討していく。

「あ、でもこれ可愛い」

ふと目に留まった淡いブルーのモビールを見て、あゆかの表情が和らぐ。

「目にも優しくても良さそうだね。新生児の焦点距離を考えると、この高さがちょうどいい」

光希も微笑みながら、つい医学的な視点でコメントしてしまう。

「私たち、買い物でも医療者モード全開ね」

あゆかは苦笑いを浮かべた。

「でも、この子にとって一番安全で良いものを選びたいから」

「そうね。知識があるからこそ、妥協したくない」

二人は手を取り合いながら、我が子への愛情と専門家としての責任感を胸に、買い物を続けた。
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