五妃伝 ~玉座に咲く愛~
悠然と座す玄曜の横には、皇后・瑶華の姿もあった。

瑶華は柔らかく微笑み、頷いている。

「玉蓮、頼んだぞ。」

「はい……謹んで、お受けいたします。」

玉蓮がひざまずくと、宮女が紅色の貴妃冠と装束を捧げ持ってくる。

その衣は、他の妃たちのものとは異なり、細やかな刺繍と金糸が光を弾いていた。

「その忠誠と、献身を讃え、貴妃とする。朕が命ずる。」

「ありがたき幸せ……」

玉蓮は深々と頭を下げ、涙を堪えた。

この瞬間、玉蓮の名は後宮の中でも一際重みを持つ存在となった。

誰よりも近く、誰よりも深く皇帝に認められた存在――それが、貴妃という地位であった。

列席していた妃たちの間に、ざわめきが広がる。

貴妃・蘇玉蓮の名は、その日から正式に宮中に掲げられた。

玄曜の目には、どこか誇らしげな光が宿っていた。
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