青春の軌跡!
「奏太郎、あんたに“これ”あげるわ。仲良くお喋り続けてどうぞ」

“これ”と背後の田仲を雑に指差して、逢坂はさっさと階段を下りる。
え、センパイ酷いっすよ。と非難する田仲の声が聞こえたが、追って来る足音はしなかった。
すれ違いざま笹崎に「香月ちゃんも一緒に生徒会室に来ない?今なら透也もいないよ」と誘われ、逢坂は怪訝な顔で足を止める。

「なんで私が生徒会室に行かなきゃいけないのよ」

例え伏見がいなかろうとも、逢坂にとっては進んで行きたい場所ではない。

「暇潰し。いつも由人くんがお世話になっているからね、たまには香月ちゃんが生徒会室でくつろいでいいよ」

田仲が新聞部の部室に入り浸っていること、笹崎はなんとなく察しているのだろうなとは思っていたけれど、どうやら逢坂の予想通りであったらしい。勘の鋭いところもまた癪にさわる。

「結構です。それに、別に暇じゃないから」

「そうなの?忙しそうにも見えないけど」

「……あんたってほんとムカつく」

逢坂が睨み付けると、笹崎がことさらにっこりと笑みを深める。
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