青春の軌跡!


「……田仲くん、何かもっと別のはないの?」

「それはつまり、それっぽいことをでっちあげてもいいってこと?だったら今考えるけど」

「……そんなわけないでしょ」

深いため息と共に頭を抱える石田と、その姿を楽しそうに眺める田仲。
逢坂が部室のドアを開けて見たのは、そんな光景だった。

「あ、センパイ、お疲れ様っす」

田仲の声に反応して顔を上げた石田が、「お疲れ様です、部長……」と力なく挨拶する。

「お疲れ様。大変そうね」

主に石田に向けて挨拶を返した逢坂は、ちらりとホワイトボードに視線を向ける。
誰よりも元気のよい挨拶で逢坂を迎える外崎は、本日生徒会の手伝いで不在だった。ホワイトボードには、“外崎、生徒会依頼で写真撮影”と書いてある。
ホワイトボードから視線を外して部室の奥へと向かった逢坂は、自分の席に腰を下ろして、改めて石田達の方を見る。
二人が何をしていたかなんて聞くまでもないが、確認も込めて一応尋ねてみると、思った通りの回答が力ない石田の声で返ってきた。
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