あの噂に隠された運命に涙する
「あのね。高見橋くんが、あたしのスペアになってくれて、本当に良かったって思ってる」

恋の風が、あたしの想いに色づいていく。
今にも体温が上がって、あたしの高見橋くんへの想い、ぜんぶ伝わっちゃいそうだ。

「だから……その、高見橋くん、あたしのスペアになってくれてありがとう」
「ああ。神楽木さん、ありがとう」

あたしが必死に感謝を紡ぐと、高見橋くんは神妙な顔でうなずいた。

「その、高見橋くんの方は?」

あたしが促すと、高見橋くんは一呼吸置いて切り出した。

「そろそろ、病院の先生と看護婦さんたちが来る頃だと思うし、神楽木さんの姿になってもいいかな?」
「あたしの姿に?」

口にしたものの、あまり実感は湧かない。
すると、高見橋くんはあたしを手招きした。

「信じられないかもしれないけれど、俺にはその力があるんだ。何なら、今からなってみせようか?」
「ううっ……」

もう、既に覚悟していたことだった。
だけど、本人に言われてしまうと、感じていた恥ずかしさが倍増した。

高見橋くんが、あたしに成り変わるんだよね。
どうやって、あたしの姿に変わるんだろう?

そう思っていた時、ポンと音がした。
その瞬間、病室がまばゆい光に包まれる。

「えっ……?」

やがて、目に飛び込んできた光景に、あたしは驚いてしまった。
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