日本—ヤマト—の女帝



隣にいる母を横目に見る。

外面こそ心の底から悲しんでいるが、心の中ではどうでもいい、早く死ねばいいとしか思っていないのだろう。

——両親の不仲さは目に見えて明らかだった。

理由はそれとなくわかる。母が異母姉——日高を嫌っていたから。

……母は必死だった。

先に嫁いでおきながらパッとでのアイツの母親を寵愛していた父を振り向かせようと。

きっと生まれてきた子供が女だと知って飛び跳ねて喜んだことだろう。
その上、二年後には皇子を産んだ直後に亡くなり、命をかけて産んだ息子も母親の後を追うように死んでいったのだから、愚かな母は一体どれほど幸せな顔をしていたのか……。


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