日本—ヤマト—の女帝
第二章—運命の十九—



寒い。これから雪でも降るのだろうか。
そう考えている十九の冬、吐き出した息は白く濁り消えてゆく。

流石にこちらも心配になるくらい縁談が来ない。まさかとは思うがこのまま一生独身なのだろうか。空から舞い降りてくる雪たちがまるでそうだとも言うようにこちらに風向きを変えてやってきた。



< 9 / 46 >

この作品をシェア

pagetop