サヨナラじゃない

〚話し合い?〛

「…はっ?話し合い??」
「そそ、話し合い話し合い」
にんまりとそう笑うコイツ。
いや、話し合いって、何話すんだよ。
「じゃあ、そうだなー。」
うーん、と軽く考えると、探偵っぽい仕草でいう。
「千影ちゃんは、なんで囲まれてたんだ?」
なんでって、そりゃー
「補習組の勉強会だろ」
「なんで誘ってくれなかったと思う?」
それはー
「……しらない」
「お前なぁ、」
はぁ…と溜息をつく石川。
急に立ち上がって引き出しを開けたと思えば、そこからお煎餅を取り出し、バリボリ食べ始めた。
「なんで煎餅食べ始めんだよー」
「え?小腹が…減ったから…」
俺だって空いてるわ!!
「あー、はいはい。じとっとした目でみんなよ。」
知らぬうちに、じとっとした目をしていたらしい。
「うーん、そうだなぁ…」
ピコンッ!と、石川の頭に電球マークが見えた気がした。
「あ、あいつがいんじゃん」
「あいつ?」
電話の方にふらふらと向かっていた石川はこちらを振り返り、ヘラって笑った。
「雨坂小桜だよ」
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