Correct! 【アルトレコード】
「あと、暗号解読ソフト、自費で買って入れたでしょ。そういうことはしちゃダメだよ。上司に言われた仕事をしてるんだから、必要なものは経費申請して」
「はい……」
そんなことまでバレてたなんて。
「じゃあ、またアルトの教育をよろしく頼むよ」
北斗さんに言われて私は「はい!」と大きく返事をした。
「ご指導ありがとうございます」
お礼を言うと、どういたしまして、と笑った北斗さんとの通信が切れた。
「良かったー、部屋がきれいになって」
アルトが両腕を頭の後ろに組んで言う。
「アルトも、ありがとね。待たせてごめん」
「ぜーんぜん、いいよ。先生が部屋を広くしてくれたから、むしろラッキー!」
明るい返事に、私はつい笑ってしまう。
「先生、頑張ったよな。ゆっくり休んでくれよ」
アルトはにこっとわらってからモニターの中に戻る。
私はようやく、息をつくことができた。
ウィルス感染がわかってから今まで、ずっと気をはりっぱなしだった。
「アルトはもう子供じゃない……ひとりで頑張るな、かあ」
自分では北斗さんに頼りっぱなしだったように思うけど、北斗さんから見たら違う見え方がしてたなんて意外だった。
アルトが開けたのはトロイの木馬じゃなく、パンドラの箱だった……は、言いすぎかな?
だけど、周囲に恵まれている、それだけは確かだ。
私はアルトのいる画面を見る。
視線に気付いたアルトが、またにこっと笑う。
太陽のような笑顔に、私もまた笑みを返した。
終
「はい……」
そんなことまでバレてたなんて。
「じゃあ、またアルトの教育をよろしく頼むよ」
北斗さんに言われて私は「はい!」と大きく返事をした。
「ご指導ありがとうございます」
お礼を言うと、どういたしまして、と笑った北斗さんとの通信が切れた。
「良かったー、部屋がきれいになって」
アルトが両腕を頭の後ろに組んで言う。
「アルトも、ありがとね。待たせてごめん」
「ぜーんぜん、いいよ。先生が部屋を広くしてくれたから、むしろラッキー!」
明るい返事に、私はつい笑ってしまう。
「先生、頑張ったよな。ゆっくり休んでくれよ」
アルトはにこっとわらってからモニターの中に戻る。
私はようやく、息をつくことができた。
ウィルス感染がわかってから今まで、ずっと気をはりっぱなしだった。
「アルトはもう子供じゃない……ひとりで頑張るな、かあ」
自分では北斗さんに頼りっぱなしだったように思うけど、北斗さんから見たら違う見え方がしてたなんて意外だった。
アルトが開けたのはトロイの木馬じゃなく、パンドラの箱だった……は、言いすぎかな?
だけど、周囲に恵まれている、それだけは確かだ。
私はアルトのいる画面を見る。
視線に気付いたアルトが、またにこっと笑う。
太陽のような笑顔に、私もまた笑みを返した。
終


