誰にでも優しいくせに、私だけに本気なんてズルい– 遊び人エリートのくせに、溺愛が止まらない –
腰を押し当ててくる硬さに息を呑み、そっと脚を開いた。

「……入れるよ。」

その一言の後、ゆっくりと私の中に彼が入ってくる。

「……んっ……あっ……」

深く満たされていく感覚に、涙が滲む。

「痛くない?」

「ううん……すごく、好き……」

何度も、何度も。

私の名前を呼びながら、一条さんは求め続けてくれた。

汗ばんだ肌が重なり合い、耳元で甘く囁かれる愛の言葉。

「紗英……お前だけだよ……」

そのたびに私は、心の奥まで溶かされていくようだった。

そして最後――

彼の熱が私の奥に届いた瞬間、同時に声が重なり、世界が白くなる。

「好きだよ……ずっと……」

乱れたシーツの中、抱き合ったまま眠りにつくその腕の中は、温かくて――

少しだけ、罪の味がした。
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