叶うと思わなかった恋

告白

「ずっと、好きでした……」


中学校の卒業式の日、私は"あの人"を呼び出した。

小中一貫のこの学校で、小学3年生の頃から6年間、ずっと好きだった人。初恋の人。

手紙を書いて、告白する時に渡した。

告白の時には何も言える気がしなかったから、ずっと言えなかった想いは手紙につめた。

返事が欲しいわけじゃ無い。

私の自己満足。中学校最後の思い出作り。


『白峰くんへ

急に手紙なんて渡してごめんなさい。

とりあえず、卒業おめでとう!

今から、私の気持ちを書きます。

見たく無いなら、見なくて全然いいよ!


貴方の周りにはいつも誰かがいて、周りの人も貴方もいつも楽しそうに笑っていた。

私には、それが眩しくて羨ましかった。

そして、その様子を見るのが、貴方の笑顔を見るのが好きでした。

人気者でかっこよかった貴方は告白されることも多かった。

その度に、告白しようと思って、でも無理で。

何回も泣きました。

自分でもこんな感情知らなかった。

最初は顔良いな、程度だったのにね。

本当にありがとう。

貴方は私のことなんて認識してなかったと思う。

けど、一方的にでも好きだったんです。

返事が欲しいとか、わがまま言わないから。

6年間好きでいさせてくれてありがとう。

本当はね、この手紙を渡すのも迷ったんだけど、最後だしと思って……

もう会うこともないと思う。

返事考えたりしなくて良いから。

忘れちゃって全然良いから。

今までありがとう!

高校でも頑張れ!

じゃあね

氷室心音』
< 1 / 3 >

この作品をシェア

pagetop