私の中にあるモノ
3
sideムリカ
…武藤くん達が脱走を企て、そしてそれが失敗した、
忌まわしい夜が明け、朝がやって来た。
私はこの日、訓練室には行かなかった。
その代わり、私は朝から図書室にやって来て。
例の本を…あの古ぼけた竜の絵を、ひたすら見つめていた。
一番最初の竜…。祖竜の絵に向かって、私は。心の中で話しかけた。
…あなたは一体、何を考えているの?
遥か太古の昔、竜族は人間に滅ぼされたという。
彼らは何を考え、何を思いながら散っていったのだろう。
そして今、その竜族の血を受け継いだ、私達竜人という…新しい種族が生み出されて。
こうして無惨に散っていくさまを彼らが見たら、どう思うのだろう。
人間の愚かさを嘆くだろうか。
それとも、人と竜を混ぜた私達を、穢らわしいと厭うだろうか。
人間は、竜の力を畏れながらも。
自分達の繁栄の為に、その竜の力に縋ることを、どう考えているのだろう。
竜は本当に…人間のことを…。
「…考え事かい、みなっちゃん」
「…此代…」
ぼんやりと、祖竜の絵を眺める私に。
いつの間にか此代がやって来て、声をかけてきた。
忌まわしい夜が明け、朝がやって来た。
私はこの日、訓練室には行かなかった。
その代わり、私は朝から図書室にやって来て。
例の本を…あの古ぼけた竜の絵を、ひたすら見つめていた。
一番最初の竜…。祖竜の絵に向かって、私は。心の中で話しかけた。
…あなたは一体、何を考えているの?
遥か太古の昔、竜族は人間に滅ぼされたという。
彼らは何を考え、何を思いながら散っていったのだろう。
そして今、その竜族の血を受け継いだ、私達竜人という…新しい種族が生み出されて。
こうして無惨に散っていくさまを彼らが見たら、どう思うのだろう。
人間の愚かさを嘆くだろうか。
それとも、人と竜を混ぜた私達を、穢らわしいと厭うだろうか。
人間は、竜の力を畏れながらも。
自分達の繁栄の為に、その竜の力に縋ることを、どう考えているのだろう。
竜は本当に…人間のことを…。
「…考え事かい、みなっちゃん」
「…此代…」
ぼんやりと、祖竜の絵を眺める私に。
いつの間にか此代がやって来て、声をかけてきた。