私の中にあるモノ
…もしも、山口の仮説通り。
記憶喪失が『私の意志』ではなく、『竜の意志』によって引き起こされているのだとしたら。
私の中の竜の血は、5回も、私の記憶を消さなければならない、と判断し。
そして、それを実行したのだ。
…何の為に?
それは恐らく、私の体内で上がり続けるシンクロ率を、記憶をなくすことによって下げる為だ。
…でも、それじゃあ。
シンクロ率を下げたのは、何の為?
どうして、わざわざ竜の血を薄めるような真似をするの?
私の中にいる竜は、一体何を考えているの?
竜の意志って、何?
どうして私は、大事な記憶をなくさなければならなかったの…?
…。
…疑問は尽きず、そして、その答えも分からない。
でも、多分…「何か」があったのだ。
覚えていないけど、私が6歳の時。
最初に記憶喪失を起こした…その原因。きっかけが。
それは、一体…。…何なの?
あの日、何が起きたの…?
空っぽのはずの脳みそから、記憶の欠片を掻き集めるように。
私は、深い思考の海に入っていこうとした。
その向こうに、私の求める真実があると信じて。
…しかし。
「…っ」
それを拒むように、頭の中に鋭い痛みが走った。
「大丈夫?」
「…えぇ…。…大丈夫」
「…うーん。…やっぱり、無理なのかなぁ?」
「…」
「まぁ、良いや。今日はこの仮説を話したかっただけだし。もう帰って良いよ」
と、言うなり。
山口は興味を失ったかのように、腕を組んだまま、私に背中を向け。
テーブルにいっぱい並べてある、ファイルや資料に目を移した。
…自分が呼んでおいて、何よこの態度は。
「…」
私は黙って立ち上がり、山口の研究室から出ていった。
頭の中にモヤがかかって、それがいっこうに晴れない。
そんな気分だった。
記憶喪失が『私の意志』ではなく、『竜の意志』によって引き起こされているのだとしたら。
私の中の竜の血は、5回も、私の記憶を消さなければならない、と判断し。
そして、それを実行したのだ。
…何の為に?
それは恐らく、私の体内で上がり続けるシンクロ率を、記憶をなくすことによって下げる為だ。
…でも、それじゃあ。
シンクロ率を下げたのは、何の為?
どうして、わざわざ竜の血を薄めるような真似をするの?
私の中にいる竜は、一体何を考えているの?
竜の意志って、何?
どうして私は、大事な記憶をなくさなければならなかったの…?
…。
…疑問は尽きず、そして、その答えも分からない。
でも、多分…「何か」があったのだ。
覚えていないけど、私が6歳の時。
最初に記憶喪失を起こした…その原因。きっかけが。
それは、一体…。…何なの?
あの日、何が起きたの…?
空っぽのはずの脳みそから、記憶の欠片を掻き集めるように。
私は、深い思考の海に入っていこうとした。
その向こうに、私の求める真実があると信じて。
…しかし。
「…っ」
それを拒むように、頭の中に鋭い痛みが走った。
「大丈夫?」
「…えぇ…。…大丈夫」
「…うーん。…やっぱり、無理なのかなぁ?」
「…」
「まぁ、良いや。今日はこの仮説を話したかっただけだし。もう帰って良いよ」
と、言うなり。
山口は興味を失ったかのように、腕を組んだまま、私に背中を向け。
テーブルにいっぱい並べてある、ファイルや資料に目を移した。
…自分が呼んでおいて、何よこの態度は。
「…」
私は黙って立ち上がり、山口の研究室から出ていった。
頭の中にモヤがかかって、それがいっこうに晴れない。
そんな気分だった。