愛しのマイガール
「……っ、はい…!」
泣きながら大きく頷くと、ハルちゃんは、ゆっくりと私の薬指に指輪をはめてくれた。
ダイヤの奥に一粒だけ添えられた瑠璃色のサファイアが、月明かりを受けてほのかに瞬いた。
「……すごく、綺麗」
私がそう呟くと、ハルちゃんはは照れ隠しのように肩をすくめた。
「君の名前に似合うものを選んだ。ずっと、俺のそばで光っててほしいから」
それだけ言って、ふわりと微笑んだ。
その瞬間、胸が甘く締め付けられる。大切に想われてるんだって、指先が教えてくれるようだった。
「ありがとう……ハルちゃん。…大好き…!」
想いのままを伝え、ハルちゃんの胸に飛び込んだ。そのままどちらともなくゆっくりと顔を近づける。
唇が触れる瞬間、静かに雨の音が響いた。夜のしじまのなか、誰にも邪魔されない、優しいキス。
熱くも激しくもない。
ただこれまでの想いも、言葉にできなかったものも、全部伝わるような静かなキスだった。
ふと顔を上げたとき、雨の隙間から晴れ間が覗いていた。
雨粒が光を受けて、きらきらと空に舞う。まるで星屑のように降り注ぐ光の粒たちが、私たちを優しく包んでいく。
この夜が、私たちの未来を祝福してくれているみたいだった。
世界でいちばん、幸せな夜だった。