キミに伝えたいことは。

花園家

りのちゃんは、いや、花園家は……
私と関わったらまたあの目に遭うから、私から逃げるように、私と関わることが出来ないように、
引っ越した。
それからの日々は視界から色が消えた。モノクロで、ご飯も味がしなくて、何をしても楽しくない。
私から感情が……消えた。
そこから、『友達を作りたくない……作らない』
と思い始めた。
でも、りのちゃんだけは諦めきれなかった。
なぜか、お母さんはりのちゃんの住所を知っていた。
謝罪の気持ちを込めて、手紙を送ってみた。
だけど、返事は来なかった。
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