影の妻、愛に咲く~明治の花嫁は、姉の代わりだったはずなのに~
「でも、ありがたい方です。私、ここに来てから……ずっと、誠一郎さんに会いたかった。」

「俺もだ。毎晩、君のぬくもりを思い出して眠れなかった。」

静かに、誠一郎さんが私を抱きしめた。

「今夜は……もう誰にも邪魔させない。」

「ええ……」

私達は並んで布団に入り、しばらく見つめ合っていた。

「梨沙……君を抱けるのが、嬉しい。」

「私も……誠一郎さんのものに、なれるのが嬉しいです。」

唇が重なった瞬間、全てがほどけていった。

これまでの涙も、傷も、悲しみも――

すべて、今宵の愛に包まれていくようだった。

誠一郎さんの手は優しく、でも確かに私の体を求めていた。

「梨沙、もっと君を感じたい。もっと、深く――」

「はい……奥まで、ください……」

一つに重なった身体の奥から、熱がじわじわと広がっていく。

誠一郎さんが私の名前を囁きながら、そっと頬に触れた。

「梨沙……君のすべてが愛おしい。」
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