地の果てに咲く花2
兄ちゃんが少し驚いたようにしたけど、まあいいかと気にしないでチョコを塗った。
……兄ちゃんがガン見してるとも知らず。
「秋真それ美味しそうだね」
林檎ジャムを塗ったパンを食べながら、魁兄ちゃんが俺のを見た。
「でしょ」
ちょっと誇らしげに言う。
「魁兄ちゃんにもあげよっか?」
「いいの?」
コクっと頷いて、チョコとカスタードのちょうど真ん中を千切って渡す。
……兄ちゃんがガン見してたらしいけど。
「雷稀兄ー。起きてー」
その言葉に、ん?と思って雷稀兄の方を見た。